
Perfect Romance
第4章 近くて遠い距離
「あの…、金曜日はすいませんでした!」
俺は朝、会社に着いてすぐに
櫻井さんに謝りに行った
だって、途中までしか記憶がない
皆で一緒に飲んでて、やけに楽しくて
いつもより飲んだのは覚えてるけど
…目が覚めたら自分ちに寝てて
相葉さんからメールが入ってて、その内容に顔面蒼白になった
《翔ちゃんが財布から免許証を見せて貰って、にのを送りました。ちゃんと寝かせたって言ってたけど、具合は悪くない?
翔ちゃんが、財布勝手に見てごめん、って伝えといてって言ってたから報告だけするね》
これを見て、すぐに相葉さんに電話をしたけど
何だか相葉さん、挙動不審っつーか
様子がおかしくて
詳しく聞くのを諦めた俺は
月曜の朝イチ、すぐに謝らなきゃって悟った
「…本当だよ、大変だったんだからな」
怒られるかと思ったのに、櫻井さんは呆れ気味だけど笑ってくれて
「すいません……」
もう一度、頭を下げたら
「楽しめた?」
柔らかい声が、頭上から聞こえてきた
