
Perfect Romance
第23章 Perfect Romance
「なんで…俺を入れてくれたの?」
「え…?」
涙が、ポロリと零れ落ちた
「なんで怒らないの?…なんで帰れ!って言わないの?
いきなりいなくなって、携帯も解約して、自分勝手どころじゃないのに…!
なんで?!」
「かず……」
「相葉さん、優しすぎるんだよ……」
かずが両手で顔を覆って、下を向いてしまった
「2年近くも、音信不通にしといて…なんで受け入れてくれるの?」
くぐもったその声は、苦しそうで辛そうで
だけどその言葉の奥に
“嬉しい“ って気持ちが見えた
“待っててくれてありがとう“ って心が伝わってきた
「かずは…怒って欲しいの?」
重ねた手に、少し力を入れる
「……」
「帰れって言って欲しいの?」
ピクリ、と俺の下にあるかずの指が震えた
「……」
かずが小さく首を振る
「かずはさ、いつも俺をバカだバカだって言ってたけど
かずだってバカだよ」
俺の目の前も、涙で滲んできた
