
Perfect Romance
第6章 言えないキモチ
「明日のお祭り?」
「櫻井さんたちは行くんですか?」
外回りのランチタイム
食事が済んで、休んでる時に
何となく聞いてみた
「んー…智がどうするかなぁ」
櫻井さんがコーヒーを一口飲んで、考えるように上を向く
「行くなら皆で行きません?」
皆で行ったら楽しいんじゃないかと思っただけ…なんだけど
「やだよ、行くなら2人で行く」
そこはあっさり却下された
「えー…多い方が楽しいじゃないですか」
「バーカ、デートっつーのは2人だからいいんだよ」
…櫻井さんと大野さんがそういう関係になったと知ってから
櫻井さんは、平気でそんな事を言う
「デ…デートって…」
俺は顔が赤くなってしまった
「だってそうだろ、付き合ってんだから」
そういうもの?
だって男同士なのに?
やっぱりまだ俺には分かってないんだ
もしかしたら "恋人 " の意味さえ理解してないのかも知れない
「なぁ、二宮?」
櫻井さんが、俺の顔をじっと見つめてきた
