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Perfect Romance

第6章 言えないキモチ


露店から少し離れた路地まで歩いた

訳も分からず連れて来られたにのは、風に当たったからなのか

「どうしたの?」
口調がさっきよりはしっかりと戻っていた

「にの…」
「なぁに?」

「キス…していい?」
「え、…」

にのの顔が途端に真っ赤になった

あれ?
かなり、酔いが醒めてる?

「あの、ね?」
にのが赤い顔のまま、俺を見上げる

「にの?」

「…酔ってはいるけど、今なら言えるから、先に言うね」

…何かを決心したような瞳

いやまだ、ちょっと潤んでるのはかなりドキドキするんだけど

「相葉さんが不安になってるって聞いたんだ…」

俺は何も言わず、にのの肩に手を置いている

「そんなつもり、なかったんだけど

櫻井さんにも言われて…

ちゃんと伝えろって」


どうしよう
聞きたいような
聞きたくないような

にのは唇噛み締めてるし
俺もどんな顔して良いか分からない


「俺、…相葉さんの事」

にのは、真っ直ぐに俺を捉えた



「好き、だから。

…不安になんか、ならないで」





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