
Perfect Romance
第6章 言えないキモチ
これ以上ないくらい、真っ赤な顔で
これ以上ないくらい
俺からしたら嬉しい言葉を聞けて
「あ、ちょっ…!」
もう、殆ど無意識のうちに
にのを抱き締めていた
吊り橋効果も何もないのに、にのはそのままじっとしている
「にの、酔ってる?」
それでも半信半疑なのは仕方ない
「…酔ってはいる。…でも、ちゃんと分かってるよ?」
…確かに、にのの口調はいつもと変わらない
「相葉さん…?」
名前をよばれて
俺を見上げる目が少し細められたと思ったら
ふわり
唇に降りた柔らかい感触
…にのの方から、触れるだけのキスをくれた
「え、……にの?」
「…もうおしまい!」
驚きで弛んだ腕からするりと抜け出す
「俺、帰るから!」
固まってる俺を見向きもせず、にのはその場から逃げるように走って行ってしまった
一人、取り残される俺
…さっきの感触を思いだし、右の人差し指で唇をなぞる
…マジで?
…マジでマジでマジで?!
