
キラキラ
第37章 寵愛一身
「……痛くないか?」
松本が心配そうに聞いてきた。
「……は……い……」
俺は、喘ぎながらこくりと頷いた。
松本の指は、俺の穴を押し広げるばかりか、どんどん中に中に侵入してきて。
いつのまにつけたのだかゴムを指に纏ってるから、その動きには、それほどためらいがない。
だけど、俺が痛いと言えば、すぐやめるのはわかってるから、俺は、絶対にそのワードは言わないと決めていた。
……それに、実際、痛くは……ない気がする。
すごく変な感じだけど。
ぬるぬると出し入れする指が、擬似的な排泄感を伝えてきて、なんだか慌ててしまう。
ヌチャヌチャとする音が、ものすごく卑猥で、わざとやってんのかと、ちょっと疑問に思っちゃう。
俺が、恥ずかしい感覚を散らすために、ふー、と細く息をはくと、松本が心配そうに俺をじっと見てきた。
「……な……に?」
「いや…大丈夫かなって……」
「ふふ……だいじょー……ぶです……ぁ」
松本の指が内壁をひっかく。
ほぐしながら、俺を気持ちよくしようとしてるのかな……。
松本こそ、男は初めてっていいながら、準備が手慣れてて、なんか複雑だ。
