
キラキラ
第37章 寵愛一身
「息とめないで、ちゃんと呼吸してみな?」
……そんなこと言ったって……!
俺は、両手でシーツをつかみながら、必死で大きく息をした。
「そう……」
松本の指が、ゆっくりと抜き差しをしながら穴を押し拡げてゆく。
その感覚に、内腿が、ブルブル震えた。
「カズ……うまいよ……そう」
「ぁ……はあ……あぅ……」
「ゆっくり深呼吸してみろ」
「はぁ……ふぅ……う……はぁ」
俺が鯉のように、パクパク息をしてるのをみて、松本は、くすっと笑ったようだった。
そうして不意に唇を塞がれる。
ねっとりと舌を絡めながら、人工呼吸のように息を吹き込まれ、俺は、必死でそれに応えた。
すると、意識がうまくそっちにいったのか、体が弛緩し、そのすきに圧迫感が倍になった。
松本が指を増やしたのだとわかった。
グチュグチュと、ジェルを塗り込み揉みこむようにほぐされてゆく。
いつしか、俺は、大きく足を開き、腰をつきだしていた。
気持ちいいというよりも、この作業をうまくすすめたいという気持ちの方が大きかった。
