
キラキラ
第38章 バースト11
「……なんだか腕が痛ぇわ……」
肩をまわしながらぼやくと、潤は、大丈夫?と笑って俺の腕を撫でた。
終わってみれば、その差は大差。
お話にもならない自分のスコアに、少なからずへこんだものの、それ以上に、潤の勇姿に見惚れてしまっていた。
「……相当やりこんでんな、おまえ」
「ふふ……どうだろ。でも、ボーリングは好きなんだよね。あ、俺カルピス」
「はいはい」
負けた方がジュースを奢るルールを設定したのは俺。
こんなに気持ちよく負けたら、二本くらい買ってやってもいいな、と思いながら、俺は自分の分のアイスコーヒーを買った。
「まだまだ遊べるよ?なにする?」
「……うーん……」
潤に連れてこられたのは、ボーリング場はもちろん、あらゆるレジャー施設がつめこまれた屋内アミューズメントパーク。
時間制限ありで、館内すべての施設が使い放題だという。
三時間コースを選択して、ボーリングをやっただけの俺たちには、まだいろんな事を試すことができる時間があった。
