
キラキラ
第39章 バースト12
Sho
かずが第一志望校に無事に合格した。
俺と同じ大学に行きたいと、ずっと頑張っていたのを見てきたから、俺たちも嬉しい。
「いやぁー…ほんと良かった」
特に智兄は、このところずーっとご機嫌。
ほぼ、かずの第二の父親といっても過言じゃないのだから、それもしょうがないのだろうな。
当のかずも、今まで我慢してきた相葉くんとのデートが解禁になり、連日帰宅時間が遅い。
俺は、夕食の後片付けをおえ、コーヒーの入ったマグカップふたつを手に、ソファに座った。
「はい」
「お。サンキュ」
釣り雑誌から顔をあげて、智兄がニコリと笑った。
うけとったマグカップに口をつけて、智兄は時計を見上げる。
「……かずはまだか?」
「まだ9時だよ(笑)もう少し彼氏と一緒にいたいんじゃない」
過保護発動の智兄に苦笑する。
それにすごく遅くなったら、相葉くんが送ってくれるだろうということは、分かってる。
「そうか」
「………どしたの」
微妙な含みを感じて、俺は智兄を見つめた。
