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キラキラ

第39章 バースト12


「……いや、実はさ。父さんからメールが来てな。週末、母さんと2人で帰国するらしい」

「え」

「仕事があるから、日本にいるのは三日ほどだけらしいけど」

「え、待って。帰ってくんの?ここに?」


俺たちの両親は健在で、仕事の関係で数年前からニューヨークに住んでいる。
両親は、家族全員で移住するつもりだったらしいが、就職したばかりの智兄が日本に残りたいといい、俺もそれに乗っかった経緯がある。

それから、テレビ電話やメールで時々連絡をとってはいたけど、日本に帰ってくることはなかったのだが……


「いや、かずがいるから、それはしないって」

「そ…う。よかった」


かずが居候してることは、両親には伝えてある。部屋も使わせてることも。
だから、今、両親が帰ってきても寝る部屋が、正直ないのが現状だ。
自分の家なのにおかしな話なのだが。


「ただ、やっぱり久しぶりに俺らに会いたいって」

「うん…」

「翔は、明日、時間空けれるか。夕食一緒にっていってるけど」

「大丈夫」

「かずも一緒で良いって母さんは言ってたけどな」

「ああ……まぁ声はかけるけど、あいつは気を使って断るだろうね」

「だな」


とはいえ、夜遅くまで一人は寂しがるだろうから、相葉くんにこの家に来てもらっておこう、と、俺は思った。
大概、俺も過保護だな。

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