
キラキラ
第39章 バースト12
「あの…やっぱりご飯はご迷惑でしたか」
家路を急ぐ車内で、カホは心配そうに俺を見る。
俺は内心、舌打ちをしたい気分だったが、それを表にだすのはさすがにガキのすることだと分かってる。
「いいえ。とても美味しかったですし、いい店だなって思いましたよ」
「…ほんとですか」
「なんでそんなに疑うんですか」
俺が、ははっと笑うと、カホは不安そうにうつむいた。
「……なんか、あそこに入ってから、翔くんの表情が硬いから、ひょっとしたらパスタお嫌いだったんじゃ…って心配になって」
なんだよ、バレてんじゃねーか…。
そんな、顔にでていたなんて、自分は、結局子供っぽいんだな、と、軽く落ち込む。
「パスタは好きですよ。……よく、作りますし」
適当にフォローすると、カホはパッと明るくなった。
「お料理されるんですか!」
「俺が家の飯つくってるのでね」
「うわぁ…すごい!」
カホが目を輝かせて手を打った。
