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キラキラ

第39章 バースト12


「すみません、お会計お願いします」


先に席をたった俺が、レシートをレジにだす。
あとからあわててやってきたカホがおいついて、


「翔くん、割り勘で!」


と、言ったが、俺は


「あ、いいです」


と、断った。
出したいわけではなかったが、すぐにでもここを去りたい。
カードでさっさと支払いをすませようと、財布を出してると、


「……おふたりで4300円になります」


抑揚のない声に、ギクリと顔をあげる。

レジに立つのは、


………潤


潤は、うつむいたまま、顔をあげようとしない。
俺がカードをみせると、無言で専用端末機を差し出されたから、俺も黙ってカードをかざした。


「翔くん、そんな困ります」

カホが困ったように、ガサガサ財布をだそうとするから、俺は苦笑しながら、いいです、と断った。


ありがとうございました、という潤の言葉を背に店をでる。
片手でスマホをいじり、後で連絡する、とだけ打ってると、カホが、すみません、と謝ってきた。

女に払わす訳にはいかないだろ、と思いながら、俺は車のキーを取り出した。

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