
キラキラ
第39章 バースト12
じゃぁね、と、通話を終え、浮かんでたスマホを手にした翔の腕を思わず掴んだ。
「ん?」
「あの………」
「…………なに?」
言いながら笑って抱き寄せられた。
「……………」
俺は、翔のあったかい肩に顔を押しつけながら、懸命に気持ちを整理する。
おかしい…おかしいよ。
10分前まで、感情ぐちゃぐちゃだったのに、完全に翔のペースにのまれて、マジでパニックになってる。
なに?俺どうしたらいい?
ポンポンと優しく後頭部を撫でられ、思わず、ぅー……とでてしまった変な声に、翔がくすくすと笑った。
「なんだ、その声」
「あの」
「……うん」
「俺、別れなくていいの」
「誰と」
「……………翔と」
「…………ぶっ飛ばされたいのか」
翔が、ちょっと低い声になり、俺は体を強ばらせた。
