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キラキラ

第17章 🌟

そんなことに気づいてしまった以上、ミヤ狙いの男に俺が気を許すわけがなく。
お茶を飲んでも、食事をしても、牽制に忙しくて、あいつが帰ったらぐったり疲れてしまうのだ。


だが、マサキ王子は、ミヤ狙いということをのぞけば、もともとの人柄となつっこさで、父上にも母上にも、大層気に入られている。
従って、この国に出入りする頻度がきわめて高い。


今日も、この食事会を、父上も母上もきっと楽しみにしているのだろうな。


あああ。めんどくせえ。


ふと、目をやれば、ミヤが、どうしたらいいのか、という顔をして佇んでる。
自分のこととなると、フリーズしてしまうのは悪い癖だ。

俺は、くすっと笑ってしまった。


「大丈夫だよ。俺のそばから離れるなよ?」


「……………はい」


紅茶を飲み干し、髪の毛をかきあげた。

ミヤは、まとめていない、おろした俺の髪を好きだという。
栗色で、サラサラで、いい香りがするって。

まあ、香りに関しては、ミヤの好みのものをつけてるからあたりまえなんけどね。

ベッドで、ミヤに優しく髪の毛にキスされるのは、俺も好き。

昨晩を思いだし、ミヤを見上げて、ふふっと笑った。

ミヤもほんの少し、頬を染めて、口角をあげた。


「母上のところに行こう」


「御髪をまとめてください」


「いーよ、これで」


「ダメです」


ミヤが、侍女に合図する。


俺は、スカートの裾をもちあげ、ソファにむかいながら、どうやって、ミヤを守ろうか、考えをめぐらせた。


忙しい一日になりそうだな。



       
              end.




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