
キラキラ
第20章 🌟🌟
笑顔のカズに、黙りな、とばかりに口づけた。
さっきは、カズにリードされてたキスも、こんな体勢になると、とたんに俺が優位にたつ。
その証拠に、カズは切なく顔をしかめて俺のキスを受け入れてる。
多分息をとめてんだろうな。
仕掛けてくるときは男前なくせして、受ける側にまわると、たちまち不器用になるんだ、こいつは。
そんなとこも好きだ。
「…はっ……カズ……息して」
「んっ……はぁっ……はぁ……んっ」
何度も何度も唇を貪られ、涙目になってるカズは、一生懸命呼吸している。
目元に唇をおとし、涙をすくってやると、カズは、はぁ…っと小さく吐息をついた。
カズのシャツのボタンをゆっくり開く。
襟元をおしひろげ、見えるかみえないかギリギリの位置に、吸い付いた。
「……っ……」
カズが、また声にならない声をあげた。
強く吸い上げて、唇を離し、そこにできたマークに満足する。
かすれた声で、カズが小さく問いかけた。
「………つけた?」
、
「うん。つけた。俺のものっていう証」
頷き、赤く鬱血した場所に舌を這わせた。
白い肌に、浮かび上がる赤が、艶かしい。
カズが、仕方ないなというふうに苦笑いした。
「着替えるとき困るんだけど……」
「んなもん、誰もいないときに着替えりゃすむ話だろ」
それともなにか?
誰かに裸を見せる予定でも?
怖い顔で凄んだら、カズがあははっと笑った。
「答えいかんでは、殺されそうだ」
「あたりまえじゃん。誰かになびいたら、殺すよ?」
「……あなたもだよ」
「……え?」
カズは俺の首筋に指をはわした。
「立場上仕方ないのは百も承知だから。あなたが、だれとおつきあいしようが、しょうがないと思ってる。……でも。心はもっていかれないで」
振り絞るように囁かれて、俺はたまらなくなった。
カズと俺の立場の違いは、時々残酷だから。
ゆらゆらゆれる瞳をじっとみつめて、静かに頷き、唇を重ねた。
「……分かってるよ」
一度離して、再び深く口づけ、俺は着ていた白のワンピースを脱いだ。
そして、カズが纏ってるものも取り去った。
一秒でも早く繋がりたかった。
