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キラキラ

第20章 🌟🌟

「そんなの……言われるわけないです」

は。

戸惑ってるミヤに、あきれちゃうよ。
言っただろ。
マサキ王子は、ミヤ狙いだって。
ぼけっとしてて、押し倒されても知らないぞ。

俺は、じとっとミヤを見上げて、念をおした。

「いいから。もし俺が見てないとこであいつにせまられたら、ちゃんと言って」

「……はい」


ミヤの返事に頷き、ソファの上で胡座をかく。
ドレスだと、足元がみえないから便利だ。

ぶつぶつと、このあとの予定に考えをめぐらす。

今夜は、相の国とディナーだ。
ミヤは、控えの間じゃなくて、俺の部屋にさがらせとこうかな。


いろんなことを思いながら、ミヤがいれてくれた紅茶に口をつけた。


俺は、ミヤのもの。
他の誰のものにもならない。
そして、ミヤは、俺のもの。

……誰にも渡さないからね。


「ミヤ」

「はい」

「キスして」  

「……ダメです」

いつものやり取りに、俺は、クスクス笑った。


「けち」


Fin.
        




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