
キラキラ
第27章 かげろう ~バースト6~
*****
kazu
学祭当日は朝から抜けるような青空だった。
翔さんと一緒に、待ち合わせ場所である風磨さんの大学の最寄り駅前に行くと、中島さんはすでに到着していて。
中島さんが、少し緊張した面持ちで、
「こないだはありがとうな」
なんていうから、翔さんは困ったように笑って、彼の肩をポンと叩いた。
「……なんて顔してんだよ。今から恋人に会いに行くんだろ」
「……なんか、死刑宣告うけに行く気分でさ」
「バカだな」
中島さんは、元気よく振る舞おうとしてるけど、その無理した笑顔に胸が痛くなる。
翔さんは、安心させるように、そのまま中島さんの背中を擦った。
「普通にしてろ。無理しなくていいから」
「…うん」
頷いた中島さんが、翔さんの隣で佇んでた俺の顔を見て 、
「おはよ。今日はありがとう 」
と、微笑んだ。
俺は慌ててペコリと頭をさげた。
強く思う。
何もできないかもしれないけど、なんとかこの人に笑顔になってほしいと。
だって、心から笑ったら、この人絶対、ものすごーく綺麗だ。
「晴れて良かったですね」
「そうだね」
そこへ、相葉くんと潤くんが合流した。
「おはようございます」
「ごめん。待った?」
相葉くんは、翔さんと中島さんに頭をさげたあと、俺を見て、ニッコリ笑って「おはよ」と言った。
俺も「…おはよ」と返す。
ざわざわしていた胸も、相葉くんの笑顔を見るととたんに落ち着いた。
不思議。
この人となら、何か できるかもって、思っちゃうよ。
…うまくいくといいね。
誰にも泣いてなんかほしくない。
「じゃあ、行こうか」
翔さんが明るく言って、人混みの中へ歩きだした。
潤くんと、中島さんがそのあとを追いかけ、俺と相葉くんがその後ろに続く。
「せっかくだから楽しもうね、かず」
白いTシャツにデニムという、爽やかな格好の相葉くんが笑うから、俺も、うん、と頷いた。
kazu
学祭当日は朝から抜けるような青空だった。
翔さんと一緒に、待ち合わせ場所である風磨さんの大学の最寄り駅前に行くと、中島さんはすでに到着していて。
中島さんが、少し緊張した面持ちで、
「こないだはありがとうな」
なんていうから、翔さんは困ったように笑って、彼の肩をポンと叩いた。
「……なんて顔してんだよ。今から恋人に会いに行くんだろ」
「……なんか、死刑宣告うけに行く気分でさ」
「バカだな」
中島さんは、元気よく振る舞おうとしてるけど、その無理した笑顔に胸が痛くなる。
翔さんは、安心させるように、そのまま中島さんの背中を擦った。
「普通にしてろ。無理しなくていいから」
「…うん」
頷いた中島さんが、翔さんの隣で佇んでた俺の顔を見て 、
「おはよ。今日はありがとう 」
と、微笑んだ。
俺は慌ててペコリと頭をさげた。
強く思う。
何もできないかもしれないけど、なんとかこの人に笑顔になってほしいと。
だって、心から笑ったら、この人絶対、ものすごーく綺麗だ。
「晴れて良かったですね」
「そうだね」
そこへ、相葉くんと潤くんが合流した。
「おはようございます」
「ごめん。待った?」
相葉くんは、翔さんと中島さんに頭をさげたあと、俺を見て、ニッコリ笑って「おはよ」と言った。
俺も「…おはよ」と返す。
ざわざわしていた胸も、相葉くんの笑顔を見るととたんに落ち着いた。
不思議。
この人となら、何か できるかもって、思っちゃうよ。
…うまくいくといいね。
誰にも泣いてなんかほしくない。
「じゃあ、行こうか」
翔さんが明るく言って、人混みの中へ歩きだした。
潤くんと、中島さんがそのあとを追いかけ、俺と相葉くんがその後ろに続く。
「せっかくだから楽しもうね、かず」
白いTシャツにデニムという、爽やかな格好の相葉くんが笑うから、俺も、うん、と頷いた。
