泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN
第40章 泣き虫ルームメイト24 潤
更に、誰もいないのをいいことに
「疲れたよね、マッサージしてあげようか」
「大丈夫です」
「遠慮しないで。俺上手いよ、ちゃんと学科で習ってるから」
「ホントにいいですから」
誰が遠慮なんかしてるんだ、っての
もうヤダ、早くフロアーについて欲しい
俺は のろのろとしか進まないエレベーターの階数表示を 恨めしい想いで見つめた
それにしてもホントに遅い
ふと見ると速度表示が≪低≫になってる
寝台用のエレベーターだから速度が選べるようになってるのを、わざと低速にしたんだ、と気づく。