泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN
第1章 泣き虫ルームメイト1 まー
「そんなとこで 何してんの?」
「・・・ヒマワリ見てるの・・・」
「オレも・・・絵日記に書こうと思って」
「すごく綺麗だもんね」
ジュンちゃんがニコッと笑ってくれたのが嬉しくて
調子に乗ったオレは
「そこからじゃヒマワリ良く見えないじゃん。あっちのベンチに座らない?」と
中庭のベンチを指した。
ちょっと迷ってからジュンちゃんが立ち上がり、ゆっくりと中庭へと歩いてくる
その動作が何だか危なっかしくて、思わずオレはジュンちゃんに手を差し出していた
自分だって松葉杖ついて危なっかしいくせに
ジュンちゃんはびっくりしたみたいにオレを見たけど にっこり笑ってオレの手を握ってくれ
二人して、ゆっくりゆっくりベンチを目指した
花壇の近く、芝生の上のベンチにジュンちゃんと隣同士座ったオレは
ジュンちゃんと話したいだけなのを隠すように 絵日記帳を広げた
一応ヒマワリを描きながらも 全神経はジュンちゃんに集中してる
ジュンちゃんがオレの手元を見ながら 静かな声で話しかけてくれた
「絵、上手だね・・・何年生?」
「1年生」
「一緒だ・・・あんまり学校行けてないんだけど・・・」
「どっか悪いの?って、入院してるんだから当たり前か」
「心臓が ちょっと・・・」
「ふぅん・・・オレは・・・はは、見ればわかるか」
「うん・・ふふっ・・・」