
泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN
第63章 遠回りのルームメイト23 翔
体温計を借りて測ると、熱は38度もあって
熱を出すことなんて滅多にない俺は、その数字を見ただけでめまいがする
「翔、どうする?病院か医務室行く?」
「嫌だ、注射嫌い」
「子供か・・・」
「大丈夫、薬飲んで寝てれば治るから」
「じゃあ何か欲しいもの無い?あ、自販機でポカリ買ってこようか」
「ん・・・後でいいや。それより手、繋いでていい?」
「いいけど・・・」
「他のところ繋ぐのは、風邪が治るまで我慢するから」
「バカ・・・じゃあ、早く治せよ。アレは俺が注文しといてやるから」
「即日配達?じゃあ、頑張って今日中に治さないとな」
「いや、さすがにそれは無理だろ・・・」
そんな風にいつものバカな会話を楽しんでにやけてると
ドアがノックされ、斗真の声がした
「入っていい?」
