泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN
第68章 泣き虫ルームメイト44 潤
「うん。海外から帰って来て また絵を描き始めたみたいだけど、その頃は無名だし、最初は絵を描いても、それをどうしたらいいかもわからなかったんだって。でも、そのうちに智の絵を気に入って、画商に繋いでくれた人が居たみたい。元々才能ある奴だし、すぐに認められたみたいだけど、絵だけじゃなくて他の仕事をしながら ぼちぼち描いていく、って言ってたな。今ならもっと絵の方に力入れれば それだけで生活出来るとも思うんだけどね。
好きなことは趣味程度で良い、とか言って・・・。
何だか勿体ないとも思うけど、 才能がある奴ほど 欲が無いものなのかもね。
・・・さぁ、出来たよ。こっちがM、こっちがJ」
「わぁ、ありがとうございます」
「すぐ着けようよ。はい、こっちMだからまーの分だよ」
「あ、潤。色もサイズも同じだから、交換しない?」
「え?俺がM、ってこと?」
「うん。俺がJを着ける。・・・どう?」
「・・・いいね・・・」