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第5章 病は気から N×A





毎日、服装に気をつけた。

ねぇ気づいてよ。
相葉さんから貰った服、着てるんだよ?

「似合うね」って言ってくれるから、
何回も何回も着ているのに。
もう言ってはくれなくなったよね。


忘れちゃった?

…それとも、翔さんの方ばかり
見ているからなの?

俺のほうも見てよ。


流行も気にして、
話についていけるように頑張ってる。


こんなの自分らしくないって思う。

でもそんなの今はどうだっていい。

相葉さんに振り向いてほしい。
気が付いてほしい。
俺のことだけ見て欲しい。


誰にも負けたくない。


だから、今日も俺は楽屋で
相葉さんの隣を陣取っている。

隣にぴったりくっついて、体温を感じで。

ゲームをしながら、
相葉さんの言葉に耳を傾ける。


昨日、そんなことがあったんだ。

また転んだの?いい歳して何してんのよ。

飲みすぎはよくないよ?

ちゃんと寝れてるの?クマ出来てるよ?


適当な返事をしてるように見えるだろうけど、
心の中ではこんなことを思ってる。

でも常に俺の方に気が向くように、
適度にゲームをする手を止めて
相葉さんを見る。

じゃなきゃ、すぐに翔さんの方に
いっちゃうんだもん。


翔さんには負けないんだから。


もうこの想いを止められない。

溢れ出した想いが止まらない。


このまま届け。相葉さんへ。
誰にも抜かれたくないから。


今日。

今日言おうかな。


ずっと好きだったって。


-end-

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