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第5章 病は気から N×A





「相葉しゃん、俺のなの!」
「もー、ニノ飲みすぎだよ。」
「大野しゃん、うっしゃい!

ねー…。潤くーん…。
お酒、ちょーらい?」
「あ…。うん。」


ちょっと顔が赤くなった松潤が、
新しい缶ビールを渡そうとしているけど

「潤、サイテー。」
「あ、ちょ、ごめんって智!」
「あー、ビールがぁ…。」


ご機嫌が斜めになった大野さんを、
必死に宥めている潤くん。


ごめんね?許してくれる?

なんて、飛びっきりに甘い声で
囁いて…。
俺の目の前にも関わらず、キスしてる。


…今頃、相葉さんと翔さんも…。


「…ぐすっ。」
「え、ニノ泣いてるの!?」
「わ、ごめん!」


2人が慌てて体を離すと、
俺の背中をトントンと優しく叩いてくれる。


俺もあんな風になりたい。

そうなろうとする勇気なんてないから、
なれるわけないのに…。


望むのに、求めようとしていない
自分に気付かされた気がした。

「欲しい」
「好きって言ってほしい」
「付き合いたい」


俺は何をした?
ただ焦って、嫉妬して、泣いて。

ちょっと髪を気にしたところで、
今更相葉さんに気が付いてもらえるはずない。

服装に気をつけたところで、
相葉さんが振り向いてくれる訳ない。


「俺ね…。」
「うん。どうしたの?」


2人の見つめる瞳は優しくて…。


「相葉さんが好きでね、
相葉さんの…誰よりも近くにいたい…。」

すると2人は、ふわっと笑うと、


「綺麗で真っ直ぐな気持ちだね…。

でも、俺たちに言うんじゃないでしょ?」

そう。

相葉さんに伝えなきゃ始まんない。


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