STORIES
第8章 Happy Birthday AN×O
雅紀を真ん中に、俺と和也が側について
3人で川の字になって寝転んだ。
さりげなく、俺の頭の下には
雅紀の腕枕があって。
和也の頭の下にも雅紀の腕前があって。
とても幸せな気分だ。
「ねぇ、智。」
もうすぐ夢の世界へ行くってところで、
雅紀の声が聞こえた。
「和也も。」
「んー…。」
和也も同じ状態だったらしく、眠たそうな、
甘い声を出してる。
「いくつになっても、愛してるから。
智も。和も。
だから、ずっと一緒に年を取ろうね。」
「おじいちゃんになっても?」
「うん。」
「ヨボヨボになっても?」
「ずっと一緒だから。」
そう言って、俺と和也の頭をポンポンと
大きな手で撫でてくれた。
それがまた心地よくて、瞼が重くなってくる。
「雅紀、和也。」
「ん?」
「ありがとう。」
ずっとこんな幸せが続くことを願って、
俺は眠りに落ちていく。
これからもずっとずっと、隣にいてね。
3人で手を繋いで、
同じ時を生きていけるように。
この手を離さないでね。
「お誕生日おめでとう。
ってちょっと待って!ここで寝ちゃ
ダメじゃん!リビングだよ!
もー!和も智も起きてよーー!」
-end-