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第11章 恋は戦場 S vs N × A




S side



あの日から、俺たちは少し変わった。

俺たちの戦場での状況は、
停戦状態から臨戦態勢へと変化した。



あの日。
二宮が相葉の事を家まで送り届けた日。

あれ以来、二宮と相葉の関係が
何だか変化しているように見てた。


それがいい方に転がっているか、はたまた
悪い方に転がっているのかを聞かれれば

いい方だとは思う。

でも、距離があるようにも見える。

相葉の行動が不自然になったというか、
とにかくモヤモヤするんだよなぁ…。


一方の二宮は上機嫌な、吹っ切れたような
顔をしてるもんだから余計だ。


ここで呼び出して聞けばすぐに分かること。

飯でも誘ってコソッと聞くのも
手っ取り早い方法ではある。


でも二宮に聞くのは何だか癪に障るし、
かと言ってあんな状態の相葉を呼んでも
何も聞けなさそうだし…。


最近、そんな事ばかりを考えてるもんだから
部長からよく

「櫻井、お前も疲れてるのか。」

と言って、ビタミン剤を貰うようになった。

まぁ、サボりだと思われてないだけ
凄くありがたいけど。



そんな俺を見て、二宮は笑ってる。


…いい方に転んだのか。

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