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sugar-holic2

第2章 成功後の約束

それから、ホテルに着くまで手を握ったままでいた。

だけど、その時間も終わりが来て。

タクシーを降りたら、左手が妙に寒々しく感じた。

まだ秋口で、そんなに寒さを感じるような陽気じゃないのにね。

頬を緩ませると、左手に荷物を持ち代えた。

チェックインをして、鍵を受け取って部屋に向かう。

「倉田くんの部屋、どこ?」

「えーっと…615ですね」

「あ、そうなんだ。私は806」

エレベーターに乗り込み、6と8のボタンを押す。

二人だけを乗せて、小さな箱が上昇していった。

「今回は階が離れちゃったね」

「そうみたいですね」

この前の出張では隣同士の部屋だったのにな。

何だか残念。

エレベーターの上昇がゆるやかになり、6階に到着した。

扉が開き、倉田くんが降りて…行かない?

「着いたよ?」

「着きましたね」

「降りないの?」

そう聞くと、倉田くんが私を見て片方の口角を上げた。

「降りていいんですか?」

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