
言いなりなんてっ
第1章 交渉
「全然気づかなかった……」
ガクッとうなだれる。
「あんだけ夢中になってたら、ねぇ?
玄関のすぐ横が寝室なんですから……
ちゃんと扉閉めないと、声漏れまくりですよ」
成瀬の言葉に顔中に熱が集まる。
寝室の扉、全開だった……!!!!
わたしのばかぁぁぁ!!!!
今なら死ねる。むしろ喜んで死なせて頂きたい。
知り合いにひとりで、その、してるところを見られるなんて………恥ずかしすぎる!!!
「成瀬、お願い……あの、このことはだれにも言わないでっ!!!」
バレたらわたしのキャンパスライフはTHE・ENDだ
