
ビタミン剤
第15章 陽だまりの午後
翔ちゃんの寝顔は
幼くなってほんとかわいい顔。
キングサイズのベッドの上
蹴られたり、殴られたり、抱きしめられたり寝相の悪さはアレだけど、
ぎゅっとされる翔ちゃんのぬくもりが素肌から伝わって来るのは大好き。ずっと見てると翔ちゃんへの気持ちが溢れだしてそっと寝顔に唇を重ねる。
寝顔だけでもこんなに満ち足りてしあわせな気持ちになれる。
今夜も帰りを待ってた甲斐があったよ。
翔ちゃんがプレゼントしてくれたエプロン
ベタな新婚さん仕様の真っ白でふりふりいっぱいの可愛いらしいデザインヤツ。
俺ら新婚さんだもんね
かずに着けてもらいたいなぁ
真っ直ぐに見つめてくる翔ちゃんの瞳の中には俺だけしか映ってなくて
かず、かーず、和也
めっちゃ愛してるよ
躊躇いなく伝えてくれる愛の言葉
どれだけ俺を喜ばせてくれてるか、本人はわかってるのかな?
翔ちゃんだけが言ってくれる桜貝みたいな唇を小さく突き出してみた。
ほらね、
やっぱり俺のほしいものをすぐに理解してくれた。
いまだって寝てる間にはめてくれてる左手の薬指
結の契約のしるし
リングの内側には翔ちゃんからのメッセージが刻まれてて
Our love will last forever
それは翔ちゃんからのプロポーズの言葉
