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ビタミン剤

第16章 千夜一夜物語


Aside

純白のバラの花束
さり気なく渡せたよね
うん、きっと大丈夫



サプライズのプレゼントに見開かられた
おっきな翔ちゃんの瞳
驚きながら照れた様子で受け取ってもらえた。

バレンタインのお返しに
制汗剤を渡しちゃうくらいのおバカだった
あの頃に比べるとうんと成長してるはず



叶わない恋の出口を
ひそかに花束に込めて贈ることにした。


ダメだよなぁ〜
ホント、同じグループのメンバー
しかも同性同士

気付けばいっつも視線で追ってたんだ


リーダーとはホントにお似合いで
あうんの呼吸??だっけ
気持ちの部分で繋がり合えてるって感じ

潤ちゃんは昔はべたべたに甘えて頼りきって
仲良くじゃれ合う兄弟みたいな仲で
何時の間にか距離感を持ち出したけど
楽屋なんかだとうっかり潤ちゃんのあまえん坊なところが出ちゃうこともあったりする。

頭の回転が速いニノとは絶妙な会話のやり取りで番組を盛り上げたりしてくれて、斬れ味抜群な2人の掛け合いにはホント、感心するばかり。



たぶんメンバーの中だと俺が一番不釣り合いで
対等に肩を並べてるってのもおこがましいけど気が付いたら翔ちゃんのことが好きになってた。

勿論、伝える気持ちなんて全く無くて、
ただ自分なりに
この気持ちにケジメをつけたいと思って薔薇の花束をプレゼントすることに決めた。



7本の純白の薔薇


贈る気持ちは………密かな愛






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