
ビタミン剤
第16章 千夜一夜物語
Sside
男の俺相手に花束って
さすがは掴めない行動、言動、価値観を持つ男
ミラクル相葉くん
赤でもなく、黄、ピンク、紫とかでなく純白の薔薇とはね。
正直貰った時はなんかドッキリでも仕込んでんのかよぉとか勘繰ったけど、
どうもマジのプレゼントだったみたい。
共通の友人のバースデーパーティーは新年会も兼ねてて、けっこうな人数が集まっての店を貸し切りった状態で始まり
翔ちゃんももうすぐ誕生日だよねって
すこし早いけどこれって手渡してくれた。
周りのヤツらからついでおめでとうなんて、
散々冷やかしを受けながら、気恥ずかしさを誤魔化すように、俺はついでかよってなんて突っ込みを言いながら
内心かなり驚いたけど、嬉しかった。
別れ際にもう一度きちんとありがとうって礼を伝えると、うつむいて頬を真っ赤した相葉くんがいたけど、いったいなんだったんだ?
