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ビタミン剤

第30章 ムテキのヒーロー



きっとそこが前立腺ってところ
予習してた時に覚えたけどこんなに感じるだ。

ゆるゆる抜き差ししながらソコにぐりぐりと
触れてくる智くんの指
もう限界が近づいてきてる。

「翔ちゃんっ…翔
そろそろ中にいれてもいい?」

智くんの体温もさっきよりもずっと上がってきてる
汗ばむ背中に腕を伸ばして囁く。


「も、はやく…智くん、きて…」


窄まった箇所に埋め込まれてく
智くんの塊
質量と圧迫する痛みがまるで火傷してるような
感覚を伝えてくる

でも、引き裂かれるのとはぜんぜん違う。

「翔ちゃん、大丈夫?
い、痛くない…っく…」

「はぁ、…ん、痛い…でも
智くんと…繋がってるの…ぁ…うれしい」

「へへ、おいらも
翔ちゃんの中、最高に気持ちいい
おいらのことこわくない?」



こわくなんてない
ちっともこわくない

愛し合うことがこんなにも充たされる
ひとつになれるしあわせが溢れてきてる


すこしづつ領域を広げて奥深くに埋め込んでくる
不可侵領域なんてもう何処にもない
俺の身体も、心も全てを
智くんに明け渡すから


臆病で泣き虫だった俺を
どうか智くんの恋人に作り変えて。




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