ビタミン剤
第43章 オッカムの剃刀
「…うそだぁ…俺のことからかってるの」
「夢の中の俺は愛を囁いてなかった?
身体中を、掌でまさぐって全身に触れようとしてなかった?」
目覚めた時、ささやく声の余韻に
疼いた肉体を慰さめた事だってあったんだ
自虐的な告白をしたらクスッて笑われた
やっぱり揶揄われたのかと思ったら、
俺が解いたプレゼントの箱のリボンを手にして
俺の左手の小指に器用に結び付けてから
ニノの小指にも同じように結び付けてくれる。
「相葉さん、好きだよ。
俺、誕生日プレゼント貰うからね。
一生大切にするからさ、俺へのプレゼントになって」
都合よく聞こえるのは耳が悪くなったせい?
リボンの締め付けてる感覚は夢?
そんな呆けてる俺を見つめてはっきりと俺でも
わかるように直球な言い方で愛を伝えてきてくれる。
「夢じゃないから。
俺のこと信じてよ。もう要らないなんて言わないし、遠慮もしない、ちゃんと自己主張する。
相葉雅紀を俺ものにしたいんだ
大切な人としてこれからずっと愛し合いたい。」
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