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ビタミン剤

第7章 人魚のナミダ




「もしかして…
フルーツの盛り合わせの箱?
産地直送野菜とか?」


「それそれ。
今日だってなんか渡されたでしょ?
今まであいつがそんな気の利いたこと
真似したことあった?」


「言われてみれば、
じゃあ、あの小言メールとか
朝起こすタイミングとかも。」

「翔ちゃんだろうね。
ジェイの細かい癖とか知り尽くしてるのって、
翔ちゃん以外に、他に誰がいるのよ。
頑固だし、こだわりあるし。
ジェイってけっこ面倒な性格してるし。」



「っうるせ!」



「いい加減さ、素直になんなよ。
離れてても、翔ちゃんは
ジェイへの気持ちはなんにも
ひとつも変わってないと思うよ。」



「…あのさ、ニノはさ、ニノは
相葉ちゃんとケンカとかはしたりする?」



「んー3日に1回くらい?
俺らのケンカなんて他愛もない内容だし
マーくん基本おばかさんだし。」


「俺、…実は
…翔さんとまともには一度もない。
いっつも一方的な俺からのケンカを
翔さんが聞いててくれて
なだめてくれるだけだった。」


「だろうね、
なんか翔ちゃんらしいわ。」


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