星に見ている
第9章 学び進めぬ卑怯者
「―――――卑怯者って…」
「卑怯者ですよ…僕は―――――――…
結局…変われなかった…
自分を騙すことも出来なかった…
彼女をカモフラージュに使い…
愛する努力もしなかった…
僕は…ひどい奴です」
僕は、窓の外に目を向ける―――――――…
先生の顔を見れなかった…
それに―――――…
涙が……
溢れそうだったから…
「僕は―――――…やっぱり…卑怯者…だ」
「――――――手塚…君…」
カタンと―――――…
先生の赤ペンが…
机に置かれる音がした…
外は…下校する生徒がまばらで…
寒そうに…皆―――――…
下を向き…小さく…歩いている――――――――…