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「でしたら、せめて百合さんに俊輔を……」
「朋美は百合から俊輔を……全てを
奪いたいんだろ。俺も俊輔は可愛い。
あんな目に遭わせておきながらもな」

まさに目も当てられない惨状。

「肝心な百合さんへの想いはどうなん
ですか？」
「交際していた頃を含めると
１５年連れ添っているんだ。情はある」
「その朋美という女には……」
「ごめん。俺の番だ」

孝之が手にしている番号札と同じ番号が
電光掲示板で点滅された。