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腕の中にぎゅうっと智くんを抱きしめる
道行く人が　興味深そうに遠巻きに見ながら
歩いていくけど、今はそんなことどうでもいい

俺にとって大切なものは　腕の中の智くんだけなんだ

「智くん、ごめん・・・逃げないで・・・」

久しぶりの全力疾走、息が切れるけど懸命に囁くと

「しょーくん・・・・・・離せよ・・・みんな見てる・・・」
「離さない。離したら智くんまた逃げるから」

「どこもいかないよ、てか、足、痛くて・・・」
「ホント？大丈夫？」


そのままヒョイ、と智くんを抱え上げた