Kissからはじめよう SO & AN
第26章 君のために僕がいる9 雅紀
失うものばかりを数えて立ち止まる俺は狡いのかな
だけど・・・、
俺のものにならなくてもいい
せめて近くでその姿や笑顔を見ていたい
こんな風に思うことだけは誰にも止められないはずだ
その後は 二人して黙ったまま部屋に戻り、
パーティーが終わるまで
不自然にならない程度に みんなと話した
大野さんちを出て、一階分階段を下りると
松潤は 当然のように自分の部屋に波野くんを
招き入れ 俺たちにおやすみの挨拶をする
「おやすみ」
「おやすみ」
4人分の挨拶が行き交って
後に俺と和くんが残された