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Kissからはじめよう SO & AN

第26章 君のために僕がいる9 雅紀



口が達者なくせに 都合が悪くなると黙り込むくせも 昔から変わらない
でも 我慢強く解こうとすれば閉じた口が開くことも知ってるよ


湯気の立つカップを手渡しながら
「・・・言いたくないならいいけど・・・」
と小さな声で言うと 和くんの瞳がちょっと揺れる


「そんなこと・・・」
「じゃあ、教えてくれる?“やっぱり”何なの?」

「・・・・・・」
「ん?」

「・・・さっきはああ言ったけど、まーくんはやっぱり潤くんのこと・・・」
「松潤のこと・・・え?それって、好きってこと?なんでそうなるの?違うって言ったじゃん」

「・・・じゃあ、“よかった”って何だよ・・・俺が潤くんのこと好きじゃないのが良かったって・・・。やっぱり潤くんのこと好きだから、って思うだろ・・・」
「・・・・・・」

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