Kissからはじめよう SO & AN
第9章 コイゴコロ9 翔
「でも・・・」
「ん?」
「お前だってすごくいい奴だし、・・・俺は好きだけど」
「んふふ・・・ありがと。じゃあ、俺たち付き合っちゃいますか?」
「いや、そーゆー意味じゃ・・・」
「はは・・・。・・・だからね、先輩はのぞみを捨てないで頑張ってね」
「うん・・・ありがとう・・・」
10分程歩いて大野さんのパン屋まで来た
もう店は真っ暗だ
「先輩、こっち」
階段脇、ちょっと奥まったところに 住人専用のエレベーターがあって、二宮はそこの4階のボタンを押す
「3階はワンルームマンションになってて まーくんも潤くんもそこに住んでるの。
大野さんちは4階でもうちょっと広い部屋。なんかね、このビル大野さんちの持ち物なんだって」
「へぇ・・・」