きみがすき
第12章 *ジュウイチ*
まぁ他人に抱きついておきながら、記憶が無いんじゃ奇行って言われても、なんも言えないな。
「治す…か。考えたことも無かった。」
松「あ、いえ、酔ってるとはいえ、そういう行動になるのって、理由があるのかなって。」
……理由
松「まぁあの、なんでそんなこと聞いたかってことなんですけど」
そう言って姿勢を正す松潤。
俺もつられて姿勢を直した。
松「これは俺からのお願いです。
雅紀への気持ちが本気で、これから雅紀と関わっていくつもりなら、中途半端なことはしないでください。
もし、一時の気の迷いとか、何となく良いな。位の気持ちで、雅紀に近づくなら、俺、あんたに何するかわかんないよ。」
大きく力強い瞳が俺を見る。
松「俺にとってあいつは大切な友達なんです。だから、雅紀にアプローチしておきながら、酔った勢いで他のやつと、なんてやめてください。」
ニ「大野さん、俺からもお願いします。
相葉さんは、俺達にとって大切な友達なんです。」
いつの間にかトイレから戻ってきたニノ。やっぱりその瞳も強い。
相葉ちゃん。すごく大切に思われてるんだね。
いや、この3人がそれぞれ大切に思ってるんだ。
なんだか、3人が羨ましく思った。
ちゃんと2人に俺の気持ち伝えなきゃと、
改めて姿勢を正した。