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きみがすき

第12章 *ジュウイチ*

*二宮*




トイレから戻ると、
潤くんが大野さんへ中途半端なことはするなと牽制をしていた。


相葉さんだって、大人だし、ましてや本人が居ないところで、周りが恋愛にどうこう口出しするなんていきすぎてる。

と思われるだろう。


でも、そう思われたとしても、潤くんが伝えたかった気持ちは、良くわかる。


だって、相葉さんは、優しすぎるから。

誰よりも人に気を使う。
ずっと一緒にいる俺らにさえ気を使ってしまう時があるくらいだもんね。

普段おちゃらけてて、端から見たらわからないだろうけど、誰よりも周りを見てしまうからこそ、相葉さん自身も気が付かないうちに疲弊してしまう。


それは恋愛においても言えることで、

あのルックスで、プラス優しいというオマケまで付いてるから、まぁーモテること。


で、以前、くせのある奴に当たったことがあって、相葉さんの優しさにつけ込んでいいように利用された事があった。見る目が無いって言ったらそれまでだし、そう思って割り切れたら良いのだけど、

相葉さんは人の一倍も二倍も傷ついてしまうのだ。
利用した方が悪いに決まってるのに、自分にも非があったんだと、何処までも自分を責めてしまう。


あのときは見てるこっちも辛かったな…。
バカなくせに、単純なくせに、さ。


俺も潤くんも、相葉さんのあんな姿もう見たくないんだよ。
幸せになって欲しいんだ。

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