きみがすき
第13章 *ジュウニ*
まぁ確かに
さすがに手を繋ぐの無意識でやってたら、小悪魔どころか悪魔だな。
でも、
じゃぁ…てことは
「相葉さんのこと諦めてるわけではない?」
大「諦める?なんで?」
ちょっと何言ってんの。くらいの声と表情。
「え?だって付き合うのは考えてないって」
あんたが言ったんじゃん!
大「え?……あぁ、それは、まだそこまでは考えてないって意味。
まずは意識してもらわないとなぁ」
顎にスラッと長い指を当てて考えるポーズ。
…えっとぉ、大野さんの思考がわからない。
「だ、だって相葉さんノーマルだからって…」
大「今はでしょ?すきになったら性別なんて関係ないじゃん。
要は相葉ちゃんにすきになってもらえば良い話、でしょ?」
と、至極楽しそうに話す大野さん。
…
……
どうやら大野さんには世間の常識や考えは関係ないらしい。
もう凄いを通り越して恐ぇ
悪魔は、恋をすると最強なのかもしれない。
相葉さん…
なんか…ご愁傷さま。
大「それに」
「え?あ、はい」
大「釘刺されたからって訳じゃないけど、中途半端なことしたら、ニノと松潤にけちょんけちょんにされるんでしょ?」
今度は俺を見て楽しそうに笑う。
けちょんけちょんて(笑)いつの言葉よ。
そんなこと言ってないしと思いながらも、
なんかあれだね、心配なんて必要ないのかもね。
「そうですねー。
もし中途半端なことしたら、大野さんに一生、昼飯奢ってもらいます。」
大「うげっ、マジか(笑)」
なんて笑い合った、少し暖かい平日の昼間。