テキストサイズ

きみがすき

第14章 *ジュウサン*



「…えっと…ここかな?」


携帯片手に目の前のアパートを見上げ「はぁ…」と溜め息をついた。


**

ニノの切羽詰まった声に何事かと飛び起きて「どうしたの?!」と携帯を耳に当てた。

そして、俺の耳に飛び込んできたのは

ニ「相葉さん家に行ってくれませんか?!」

という言葉だった。



ニノの話では、相葉ちゃんが体調を崩し、急遽店を休むことになったそうだ。

普段は、松潤と相葉ちゃんの2人で店を回しているため、事前に休むことがわかっていれば、人手を手配することで対応しているみたいだが、今回は急遽。ましてや休日。
そこで、ある程度店の事がわかるニノがピンチヒッターとなったのだ。

それはそれで大丈夫だと言うニノ。

ただ心配しているのは相葉ちゃんのこと。
ニノ曰く、バカは風邪引かないって言うだけあって、普段は全くの健康体の相葉ちゃん。だが、
松潤に連絡があった時には、咳がひどく会話もまともに出来ない状態だったとのこと。

本人は、ゴホゴホ言いながら大丈夫と言ってはいたが、電話を切って以降、連絡が取れなくなってしまったのだ。
様子を見に行きたいけど、料理の仕込みやら、店の準備があってニノも松潤も行くことができない。

そこで、俺に白羽の矢が立った。なぜか。

って話。


もっと仲が良い友達とか、家族とかいるんじゃ?って言おうとしたけど…

ニ「相葉さんには、一応メールしとくんで。
あ、あとでアパートの場所の情報送ります。」

「ちょっと待っ…」

プツッ ツーツーツー



と、まぁこんな感じで、現在複雑な心境で相葉ちゃんが居るであろうアパートを見上げている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ