きみがすき
第20章 *きみがすき*
相「ほんと?!」
途端にパッと上がった顔。その顔は驚いてて。
「うん。反省してるみたいだし、許してあげる。」
相「ありがとう。
ってそこじゃなくて、泊まってくれるって…」
…あ、そこ?
「さぁ…?そんなこと言ったかなぁ?」
そりゃ意地悪されたのは腑に落ちないけどさ、朝まで一緒に居たいって思ってくれてたのは…
素直に嬉しいじゃん。
相「次っていつ?!すぐ買ってくるよ!
あ!なんなら今から買いに行こ!」
俺のしらばっくれは気にすること無く、さっきとはうって変わって、嬉しそうな顔。
「今日?!さすがにもうお店やってないでしょ。」
相「えー…」
次は、しゅん。と残念そうな顔。
「あはは!」
ほんと面白い。
相「?」
「俺もすごく残念。」
ほんとにね。まさか布団も無いなんてね。
今日は松潤に借りた寝袋だって(笑)
風邪引かないでね。
相「むぅ…じゃぁ次までには、絶対、必ず、ちゃんと用意しとく!」
そう言うと、きゅっと繋がれた手。
そして手を引かれて、コンビニまでの道のりを歩きだす。
ねぇ相葉ちゃん。
俺も、こんなに笑ったり、泣いたり、怒ったり、嬉しくなったり
そんな自分が居るとは思わなかったよ。
感情に素直な、そして天真爛漫な
そんな相葉ちゃんを すきになったからだよ。
これから、どんな相葉ちゃんに会えるのかな。
楽しみだね。
ねぇ相葉ちゃん。
もしさ、
辛くなったり、悲しいことがあったら
俺を呼んでね。
すぐに飛んでくし、俺の胸を貸すから。
そして、一緒に笑おうね。
「ねぇ相葉ちゃん。」
そう声をかければ
少しだけ前を歩く相葉ちゃんが振り返る。
相「なに、大ちゃん。」
俺のすきな笑顔で。
その笑顔を守らせて。
俺じゃ少し頼りないかもだけど。
こうやって一緒に歩いていこうね。
「すき」
そう伝えれば
その綺麗な瞳を大きくして、でもすぐに
相「俺も、すき」
キラキラ輝く満月にも負けない、眩しい笑顔。
そう
これからも
ずっと
きみがすき
*おわり*