きみがすき
第39章 *えんどろーる*
んでもって
俺が、ぽっかーーーん。としているうちに
大「わっ!やばっ!
相葉ちゃん またね!」
バタバタとドアを開けて、荷物抱えて車を降りてった。
…
……
ハッ!!
「来週の木曜休みだから!迎え行くから!」
言ったのはドアが閉まる寸前
いや予定あるかもだし、なんだったらメールでも良かったかも?って話だけど、ちゃんと直で言いたくて…
けど
大「あ、うん。」
バタンっ…!
呆気なく車のドアは閉まり
大ちゃんは早足にアパートの中へと消えてった。
…
……
がくっ…
はぁぁぁ…行っちゃった…
なんか俺 格好悪…
いや格好良くとはいかなくてもさ
もっとこう、俺も潤みたくスマートにさ…
…
……
いや…うん
これはこれで、らしくていいんじゃない?
それにさこれで終わりじゃない
始まり。だもんね。
そう思うと、なんだか気分は上がってきて
さっき がくっと落とした頭を上げ…
コンコンっ。
聞こえたガラスを叩く音。
げ。路駐怒られる?!
と慌ててその方に顔を上げれば
「え?大ちゃん?!」
大「(開けてー)」
と口をパクパク。
急いで窓を開けて
「忘れ物?」
かなと、キョロキョロと助手席を見回したけど、それっぽいのは見当たらなくて…
大「木曜日。1日は無理そうだけど、午後なら休み取れるかも。」
「…え」
大「それだけ。直接言いたくて。
じゃ、今度こそホントにバイバイ!」
手を振って ニコッ。と笑って
そして駆け足で、またアパートへと消えていった。
…
……
なにあれ
「ずっりぃ…」
…あー…俺
もぉ…早死にしそう…。
ねぇ大ちゃん
大ちゃんが大ちゃんであるように
俺は俺で
どんなにすきだとしても
スレ違う時はあると思うんだ。
遠慮して、気を使って、時に勘違いしたり間違っちゃったり(特に俺)
でもそれは、想うがこそ。想われてるからこそ。
でしょ?
それが俺達で
だからもし またスレ違がっちゃったとしても
こうして、ゆっくりゆっくり、1つ1つ乗り越えて行けばいいと思うんだ。
そうやってさ
俺達だけの すき を育てていこうね。
「よし!」
俺は前を向いて
そしてゆっくりと アクセルを踏み込んだ
*おわり*