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きみがすき

第5章 *ヨン*

*二宮*




俺の事忘れるってどーゆうことよ?

助けてくれたのが、潤くんだってわかったとき、俺、胸が苦しくなったんだよ。

…嬉しいって思ったんだよ。

ムカつく!
「じゃぁ俺、帰りますんで。」

松「え?あ、ちょっ、かず!待ってよ!」

「待たない!」
端から見たら、どうしようも無いことで怒ってるのはわかってる。でも、今日はなんだか許せなくて、これ以上一緒にいたら、止まらなくなっちゃいそうだった。


櫻「あーじゃぁ、二宮くんもタクシー乗る?」
櫻井さんが、もう寝ちゃってる大野さんを抱えながら声をかけてくれる。

もう待たせてるから、すぐに行かないとだけど。と、なぜか潤くんの方をチラリと見た。


「あ、じゃぁ一緒にお願いしま…」

松「大丈夫です!まだ、話終わってないので、先に行ってください!」
と俺の言葉を遮る声。
と、同時に逃がさないとばかりに右腕をしっかりと捕まれた。

話すことなんてないし、俺帰りたいんだけど。
と気持ちを込めて潤くんを睨んだ。
けど、それにも負けない力強い目と、目が合った。

松「お願い。かず。」
とさっきの力強い態度はどうしたの。
ってくらい弱々しい声が聞こえて、
俺は何も言えなくなってしまった。

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