きみがすき
第6章 *ゴ*
俺の、大野さんをいじりたい感情が、
沸いてくる。
「あー。あれですか。
もーびっくりしましたよー。
おーのさんが、俺にあんなことするなんて。」
大「あ、やっぱり俺、ニノに…変なことした?
俺、何した?ホントごめん!」
と、わたわたする大野さん。
「え?変なことって何ですか?」
大「え、や、あの、…キスとか?
俺、酔うと暴走しちゃうの、記憶もほとんどなくて。翔くんも教えてくれないし…。」
いつもの、何でも余裕そうな大野さんは、
会社に置いてきたのかな。
ニヤニヤがとまらない。
「大野さん、すいません。
何もされてないですよ。
ちょっと抱き締められたくらいです。」
と思わず、くすくす笑ってしまった。
大「抱き締めた?!!ごめん!!ニノ!!」
急に大声が聞こえて、
携帯を耳から離した。
「…え、あの、ただ抱き締められただけなので
そんな謝らなくても。」
必死にならなくても…。
大「だ、だって、松潤怒ってたって。
俺が、ニノに抱きついたからでしょ!?」
え?
潤くんの名前にドキッとする。
大「ニノと松潤は付き合ってるからでしょ?」
思いもよらない大野さんの言葉を、
すぐに理解できなかった。