
きみがすき
第7章 *ロク*
まじか…。
俺ってポーカーフェイスな筈なのに。
恥ずかしくて、両手で熱い頬っぺたを
擦る。
櫻「…やっばいね。」
大「んふふ。やばいよねー。」
何やら二人がこそこそ話してる。
何?っと二人の方を見る。
櫻「二宮くん。すっげかわいい。」
手で口を押さえる櫻井さん。
は?
大「でしょ?俺はこんなニノと
仕事してるんだからねー♪」
と、自慢げに話す俺の先輩。
櫻「二宮くん!そのままでいいよ!
そのまま素直な気持ち伝えてごらん?
松本くん、いちころじゃね?」
は?え?
大野さんと櫻井さんが「ねー」と、
顔を見合わせて、
上半身を同じ方向に傾ける。
俺置いてかれてる。
なんか、二人で完結してるけど。
…でも、なんか、
あれだよね。
頑張って畏まる必要はないのかも。
俺の言葉で、俺らしく
伝えればいいってことかな。
きっと、めちゃくちゃ緊張しちゃうだろうけど。
ちょっと不安だけど…。
ぽんぽん、と
俺の頭を撫でる手。
顔を上げると、目の前には
優しく笑う大野さん。
その隣には頼もしく笑う櫻井さん。
…ちょっと楽しんでそうだけど。
「はい。頑張ってみます。」
まだ、赤いであろう顔を上げて
笑って見せた。
大「…もぉ!もし!もし万が一駄目だったら
俺が、ニノもらうー!」
ガバッと、俺に抱きついてきた。
「はぁ?なに?!大野さん!
酔ってんの?!」
突然のことに、ため口になっちゃった。
大「んふふ、酔ってないよー。
つい、ニノがかわいくて。」
俺の反抗なんてもろともせず、
キツいくらいに抱きついてくる。
「かわいいって言われても
全然嬉しくない!」
大「そっかそっか。ごめんね。
ニノちゃん♪」
「全っ然、謝る気も、
悪いとも思ってないでしょ!」
櫻「あはははは!」
大爆笑の櫻井さん。
助ける気は毛頭ないらしい。
大「んふふー♪」
あぁもう、
「…ふふ」
なんか、俺まで笑えてきた。
わかんないけど、元気でた。
