
きみがすき
第7章 *ロク*
「あの…」
ガンッ
相「痛ってぇ!」
「ねぇ…」
ガシャンッ
相「うわっ あっぶな!」
「おいっ!てば!」
目の前に来たところで、肩を掴む。
相「…え?何?…あ!」
目を丸くしてビックリした顔。
相「…あ、や、椅子でも座ってて?」
あからさまに泳ぐ目。
『コイツ、忘れてたな。』
自分で引っ張り込んどいて。
ま、今は、そこに文句言っても仕方ない。
それより…
「手伝おうか?」
疲れてたし、もう帰りたいけど
こんな状況見せられたら
ほっとけないじゃん。
相「…へ?」
また目を丸くする。
相「…いいの?」
「うん。まぁ俺にできることがあればだけど。」
途端に、パアッと笑顔になる
相「ありが………。
…や!やっぱりダメ!ダメダメ!
申し訳なくて、頼めないよ。」
と、目をギュッと閉じて頭をブンブン振る。
コロコロ変わる表情。
おもしろい…。
思わず、笑いそうになるのを堪える。
「時間、ないんでしょ?」
顔を覗き込んで訪ねてみる。
相「え?」
「…まぁ、手伝い要らないっていうなら、
別に良いけど。
じゃぁ松潤とニノによろしくね。」
クルッと扉に身体を向ける。
相「…ま、待って!」
と、本日2度目の俺の腕を掴んだ。
