きみがすき
第10章 *キュウ*
じゃぁやっぱり
「相葉ちゃんは、アルバイトじゃないんだ。」
二「はい。潤君と相葉さんと俺は高校の同級生で……って、
あ、相葉、ちゃん?!」
ニノの目が丸くなる。
「え?うん。相葉ちゃん。」
二「ちゃんって。相葉さんと知り合いだったんですか?」
「ううん。
知り合いになったのはつい最近だよ。ニノに置いてかれた日。」
ニ「へ?………あ、あぁあの日。ですか。」
途端に目が泳いで耳まで赤くなるニノ。
ニ「…置いていってすいません。」
ふふ。可愛いな。
「それでね。その日、ゆき降って寒かったでしょ?
借りたマフラー返しに行きたいんだけど、今日ってお店やってるかなぁ?」
途端にニノの顔がパッと明るくなる。
ニ「今日、臨時休業って潤君が言ってました。
新しいメニュー考案とかで。店には居ると思うんで、潤君に聞いてみます!」
善は急げとばかりに、携帯を取り出し、
素早く画面をタップする。
…顔…。すっげー嬉しそう。
そんなニノを見て、
恋ってすげーなぁって微笑ましく思いながら、
運ばれてきた見馴れたざる蕎麦に手を伸ばした。